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Posted by - 2017.12.13,Wed
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Posted by 一平 - 2011.02.18,Fri
 ●編集の悩み

 手紙の編集には頭を悩ませた。私は当初、前書きに時代背景や二人の紹介、簡単な注釈を書くだけで、後は年代順に(プライバシーに関することは避け)手を加えずにそのまま掲載するだけでいいのではと考えていた。

 しかし、最初に大きな問題にぶつかった。

昭和17年8月の大場栄は妻みね子に「上陸以来約五ケ年間に君からの便りも何百通になる事と思うが、此れは焼却しようかと考へてゐる。便りだけ一寸程の厚さ二冊になっておるが持ち運び困難なり」と送っている。

 幸いにも焼却されなかったが、双方の手紙は一週間にごとに書かれていた。栄は万年筆や鉛筆で、みね子は万年筆で綺麗に清書されたものや、洞窟や駅の待合室で走り書きのようにしたものなど読みとれない文字もあった。それぞれ便箋に四枚ほどの量であった。発見された手紙数は相互で六百通ほどであったが、 読み解く作業は困難を極めた。

 多くの手紙が年月日、特に年が記載されていないことであった。頼りになるのは子供の成長時期とお祭りの様子、家族関係、転々とする栄の戦地報告、春夏秋冬の挨拶、戦時一色に変貌する蒲郡の町の様子これらバラバラになったモザイクの様な文面を重ね合わせるには多くの時間が必要であった。

 約3ヶ月かかって何とか年代順に並び替えることはできたが、その量は、単行本として三冊を超す膨大な量になることであった。

これでは購入する人も、読む人もいないだろうと推定された。思いこみのある編集者の落とし穴である。手紙に親しんでいくうちに、抜粋ができないようになる。これも重要、あの記録は将来役に立つかも知れない。切るに切れない苦闘が続いた。     

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